このブログは同業者の先生方も多く読んでいらっしゃいますので本日は専門家の方向けに。「ボケる」とは認知症のことではありません。私の持っている免許は「柔道整復師(骨接ぎ・接骨院)」「鍼灸師」という国家資格です。どちらも診断権がありませんから病名を断定することは出来ません。それは分かり易く表現すれば「がん」だと分かったとしても伝えれないということです。勿論他の病名も伝えることは出来ません。病院に誘導することは出来ても、また「放っておくと⚪⚪になる可能性がありますよ」とは伝えられても「あなたは⚪⚪です」と診断するのは医師の仕事であり医師しか出来ないのです。しかし細胞レベルで考えれば人体には毎日がん細胞が4千とも6千とも出来ると言われていますから瞬間を捉えたら全員が「がんに罹患している」とも言えます。全快堂を20年以上やっていると悔しい失敗が無いとは言えません。それは「あっ何か変だな」と思えた人にハッキリ伝えれないので手遅れになってしまった方や「次に来たら病院を紹介しよう」と思っていたのに次が無かったことも有りました。また特殊なパターンとしては勉強会の講師を頼まれた時に毎回無差別に2~3人ほど会場から選んで脈診させてもらいます。しかしその中には絶句してしまうほどの脈の先生が混じっている時が有るのです。その場合多くの先生方の前で言えませんから「ボケる」必要があります。知らない、分からない「フリ」をする必要が発生します。昨年は特に大変でした。若い未婚の女性だったのですが子宮筋腫、月経が来ない、来ても酷い生理痛等々の婦人科「全滅?」と言えるくらい残念ながら散々な方でした。もし私が会場で全てを喋ったら「結婚出来なくなる」可能性もあります。「あの先生はレベルが低いなぁ」と言われても仕方ありません。だから時にはボケる勇気も必要なのです。「その女性が本当に婦人科全滅?だったか分からないじゃないか」との声が聞こえてきそうですね。勿論初対面の方でしたが実は女性は知り合いの先生のアシスタントだったので「あの女性は休みがちではありませんか?」と尋ねると「生理になると2週間くらい休む」と。でも本当にボケたくはありませんね。