焼きたてのパンの匂いは食欲をそそりますよね。そういうと「えっ先生はパン食べるんですか?」と驚かれる方がいます。勿論私だってパンを食べますし大好きです。だけど毎日や沢山食べないだけです。正確に応えれば「食べないようにしている」のです。それは何故か?グルテンが体調不良を引き起こすからです。頭痛・肩こり・関節炎や身体のダルさ等々、あなたの身体の不調はグルテンが引き起こしているかもしれません。テニス界でトップのジョコビッチ選手がグルテンを食べなくなってからトップを独走していることは有名です。「それは彼が特異体質だから」と考えているパン好きの言い訳を沢山耳にしてきました。「ん~っ、それは違うんだけどなぁ」と言葉を飲み込むことも有ります。グルテンに弱い体質だと軟便傾向になります。患者様と話していると「便秘よりは下痢の方が『まだ』まし」なんて理論を持っている方が意外と多いことに驚きます。私から言わせてもらえば「目クソ鼻クソ」くらい甲乙付け難い、どちらも体調不良の原因で、1日も早く良い便を出して不調(不腸)から脱出するべきです。グルテンの話に戻って、パンは小麦粉を水と捏ねるとグルテニンとグルアジンというタンパク質が結合して「グルテン」が出来ます。そして「グルテアジン」が腸の上皮細胞に付着すると「ゾヌリン」というタンパク質の分泌を促します。腸管の表面は上皮細胞に覆われています。腸管が食べ物の流れの川に例えるならば上皮細胞は堤防のように健康なら細胞同士が密着(タイトジャンクション)して堤防の決壊を防いでいます。そして適量なら栄養吸収の為にタイトジャンクションを少し開きます。しかし毎日または大量に頻繁にパンを始めとする小麦粉製品を摂取し続けると体質にもよりますがゾヌリンが過剰分泌されてタイトジャンクションを常に開いた状態にしてしまい細菌や毒素が体内に流入してしまいます。それが体調不良に繋がります。あなたが米に比べてパンやピザや麺類の摂取が多くて体調不良ならば理想は2週間グルテンから離れた食生活をしてみて下さい。子供の頃の元気さを取り戻し軟便傾向が改善したら「もしかすると」あなたはグルテンに弱い体質かもしれません。P.S.10月5日(火)は終日休診です。