ヒトの身体の関節は沢山有ります。そして部活に明け暮れた頃は「関節なんだから全ての動きが良ければいい」と考えていました。ところが治療に携わるようになって「積極的に動かすべき関節」と「動きの安定に使うべき関節」というものが有ると知って不思議に思いました。そこで深掘りしてみると更に興味深いことが分かりました。「積極的に動かすべき関節」には肩関節、胸椎、股関節、手関節、足関節に含まれ「動きの安定に使うべき関節」には頸椎、肘関節、腰椎、膝関節が含まれます。何故この区別が有るのか?この区別は四足歩行の名残りから来ています。四足歩行動物の動きを観察してみると頸椎、腰椎は「どちらかといえば」安定気味ですが前足の付着している胸椎は大きく動かなくてはいけません。四足歩行動物の肘関節と膝関節の動きは殆んどありません。しかし前足の肩関節、手関節、後ろ脚の股関節、足関節は移動時に大きく動く必要が有ります。その関節の数々は立ち上がり二本脚歩行になっても名残りとなっても関節自体の動きは変わらなかったのです。しかし立ち上がった為に動くべき関節が動かず、逆に動かない又はあまり動いてはいけない関節が大きく動き過ぎた結果痛みを発症することになってしまいました。だから痛みを除去しても身体の正しい使い方を教え込まないと再び痛みを訴えることになります。しかし私を含めて身体が硬い人が多いしストレッチが嫌いな人が多いです。今後は一層ストレッチの重要性を分かり易く説明し納得して頂き家庭でも行ってもらうようにします。