同じことなんて一つも無いのに「毎日同じことの繰り返し」と慣れて動いてしまう結果、関節が炎症する。タラタラやっていたら時間が無くなると少しでも素早くと本来の関節の動きを逸脱して関節が炎症する。関節が炎症したら次には変形が待っている。変形したら更に炎症をして変形へと繰り返す。機械ならヒトの関節に相当する部分に緩み(遊び)が無いから一方向にしか動かないので破損し難い。しかしヒトの関節は殆んどの関節に少しの遊びが有る為にスムーズな動きが出来る反面、無理な動きを生じ易く炎症へと繋がります。その関節の遊びは上述の素早い動きの繰り返しで最短ルートを辿り炎症そして変形を助長します。此れが職人と呼ばれる人々の指や肘などの変形に繋がります。勿論ホルモン等々の動きに無関係の変形も有りますが。そして「もう一つ」関節の変形を助長するものが有ります。それは関節の硬さです。軟骨や靭帯や筋肉、そして自律神経も関係する複合的な要素が絡み合っている非常に複雑なものです。それを私たちは毎日無意識に行っているのですから人体は素晴らしい。でも色々な要素が有る為に少しの異常をカバーしてしまい、そこに我慢が加わると「かなり」の変形や炎症、痛みを発症してから来院されるので患者様の満足する迄には時間が必要となります。「とりあえず痛みだけ取ればいい」という人は注射や鎮痛剤の使用を選択する方も居ますけど、その場しのぎで更なる悲劇を生まないようにしなければなりません。地味なことですが一つひとつの関節本来の動きを指導し、正しく筋肉を着け使うことが再発し難い身体づくりへの近道だと私は考えます。