『口から考える認知症』の講演会について投稿させて頂いていますが遅ればせながら「主催:中日新聞社、NPO法人 ハート・リング運動」を元に書かせて頂いています。さて残存している歯が19本以下の方々が20本以上有る人に比べて、その後に認知症になる危険性が1.85倍高くなると神奈川歯科大学教授の山本龍生氏が発表されていましたが驚きました。更に驚かされたのは全てが義歯で有っても認知症になる危険性が軽減されるという点でした。他に新潟大学教授の山村健介氏は食物を認知して口に運び、咀嚼して味わい、嚥下して満足感を得るという行動には運動制御、感覚認知、精神活動など動物機能の全てがつまっているとの発表でした。そこで驚かされたのは前回「『咀嚼が大脳を刺激する』から認知症に噛む事は良いことなんだ」と思っていた事が間違いだったとの内容を。咀嚼はそもそも大脳を介さず脳幹による反応なので『何を食べているんだ』と確認しなければ咀嚼だけに関しては認知症予防効果にはあまり期待出来ないという事でした。だからテレビに夢中になったり漫画や新聞を読みながらは消化や行儀が悪いだけではなく、認知症の予防的にも悪い行為だったと知りました。しかし咀嚼は食物を小さく砕くのと唾液は最初の消化液ですし消化管に消化の準備を促したり、腸内フローラにも良い影響を与えるという大事な役目が有る事は言うまでもありません。(つづく)
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