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言えなくなる

2017.05.12 | Category: 院長ブログ

全快堂の患者様が病気になりました。正確に言うと『なっていた』んです。私なりに異変に気が付いた時には『たまには病院に行って下さい』とか、通院中の方なら『主治医の先生に詳しく診てもらってね』と言いますが、徐々に悪くなって来れば来るほど検査を勧めるような事が言えなくなります。何故なら『えっ、私ってそんなに悪いの?』って事になるからです。今回の方は『肺がん』でした。その方が治療に来られる度に『風邪気味ですよ』と言いますと『風邪なんて引いてません』と言われました。しかし毎回、私が『風邪引いてますね』と言っていたら『また同じ事の繰り返し』と、逆に軽く言われました。そう考えられた事は今後の反省点ですが『症状が変わる方が軽く、慢性的に症状(たとえ軽くても)が同じならば、その方が重い』と感じています。今回の件は、これに該当するものでした。さすがに最近は『風邪を引きやすくなっているから注意してね』くらいにしか言えなくなっていました。何故なら、その方は肺炎と一度診断され入院していたので主治医の先生も注意深く診ていた筈ですから『病院では何も言われない』と言われているのに私が騒げば、要らぬ心配をさせる事になってしまうからです。とはいえ私には診断権も無ければ確信もありませんから悪戯に不安を煽る事は真意ではありません。現在野球解説者の野村克也氏が『教育とは気が付かせる事』らしき事をおっしゃっていました。私の場合は教育ではありませんけど『気が付かせる』事が使命と考えています。今回改めて自分の使命について考えさせられました。そして新たな課題も見付かりました。もっと強く確信が持てるようになる事と、どうしたら気が付いてもらえるのか?というものです。しかし私は信じています。その患者様は直ぐに元気で戻って来ると。P.S.幸い報告ではステージ1です。

当院へのアクセス情報

全快堂

所在地〒470-1151 愛知県豊明市前後町鎗ケ名1879-2
電話番号0562-85-5973(電話予約は必ず必要になります)
休診日日曜日(隔週)お休み
院長宮木 謙三