毎月新しい患者様に出会います。『あっこの人はあのタイプだなぁ』と感じます。あのタイプとは『人の意見を聞かない』というものです。折角色々体調に関する情報を伝えようと思っても、いわゆる『聞く耳を持たない』人なんです。きっと『私は痛みさえ治してもらえばいい』と来院されているのだと思います。私もそのタイプの方には深入りしません。ただ『何の得があるの?』と思います。納得してなくても取り敢えず聞いておいて取捨選択すればいいのに最初から『余計な事は言うな』というオーラが出ている人なんです。こんな話が有ります。桜餅を食べているお婆さんがいると隣に座った若者が『お婆さん、それは葉っぱを取って食べるんですよ』と。するとお婆さんは『ありがとうございます。私は年寄なので何にも知らなくて』と丁寧にお礼を言いました。若者は満足気に笑いながら『いえいえ』と。その後お婆さんは反対を向いて葉っぱの付いたまま食べ続けたという話です。また昭和天皇の逸話を侍従の方の話として聞いたのは餅に関しては逆になりますが好き嫌いを一切言われなかった昭和天皇が一度だけ『あれはあまり宜しく無かった』と後に回想された柏餅。葉っぱを取って食べるのに葉っぱを付けたまま渡された昭和天皇はそのまま食されたそうです。葉っぱを剥がして食した場合、手を煩わせた=侍従の方が罰せられる事を気にされた昭和天皇はそのまま食されたそうです。昭和天皇の優しさが伺える逸話です。御二人は立場が違いますが一時的に受け入れる姿勢は同じです。年末に多くの方にキャベツを渡しました。その時の解答が言う前からほぼ分かりました。喜んで貰ってくれる、要らなくても貰う、欲しいけど持って帰れない、欲しいけど断る、貰いたくない。人の行動、言動は内面の反映されたものだと改めて実感しました。最後に私の考え方が正しいか実験した結果を報告します。要りませんと断ると感じていた人がやはり『沢山有るから』と。そこでイタズラ心に火が着いた私は隣の患者様に『柔らかくて甘い、冬場はビタミン不足になりますがビタミンUが接種出来るし正月料理に飽きたら千切りは勿論、ロールキャベツ、焼きそば、お好み焼きにも使える』と話していると先程断った方が『やっぱり貰います』と。私の見立てに間違いなかったと自画自賛。しかし直ぐに『私はなんてレベルの低い人間なんだ』と自分の愚かさに落ち込んだ年末でした。最初から長文かよ!
あけおめッス »