下肢の疾患は様々有りますが、ポイントは血流です。下肢静脈瘤は脚に血管が浮き出て酷くなると潰瘍、更に悪化すれば切断に発展してしまう病名です。エコノミークラス症候群は肺塞栓症の別名で知ってる人も多く、各地で起こる震災後に発症する人が多く、悪化して亡くなる人があり不幸な形で有名になってしまった病名でも有ります。下肢の疾患の原因は水分補給の減少や脱水、動かない事で発症し易い事は周知の事ですが他の原因を列挙させて頂きます。何日間も動きが少なかったら危険と考えますが、オバサマのキツい下着、特にガードルや補正下着でバス旅行は静脈瘤を助長します。子育てや両親の世話など頑張る40~50代の女性が発症し易く自身の時間が少なく、トイレでさえ我慢しなければならない時が有る程の過酷な労働は正にブラック企業ですから病気にもなるでしょう。血栓が出来るのは手術後の安静や妊娠・出産で危険度が5倍、妊娠後期は胎児が深部の血管を圧迫し易く血栓の原因になります。出産後も血栓が出来易いのですが帝王切開の場合は自然分娩の7~10倍とも言われています。不幸にも遺伝子異常で血栓が出来易い人も居るのは事実ですが、たとえなりにくい人でも予防が大事です。「運動する」と筋力が付いて筋ポンプが出来やすいので効率的に血流が良くなります。また夏は水分補給するのに寒くなると途端に水分を控える人が増えますけど年間を通してコンスタントにして下さい。弾性ストッキングの着用も有効ですがシワが有る履き方では無意味です。トイレを我慢しない事も重要です。また実は病院内での静脈血栓塞栓症は非常に多く、重症の外傷・骨折・妊娠・出血はリスクが高い事が関係しています。特に人工関節の手術後1ヶ月間は細心の注意が必要です。