では続きです。社長様は内ポケットからカードを出してボタンの横に有るカード読み取り器にスッと通しました。すると『なんという事でしょう(劇的ビフォーアフター)』12階のボタンが出てきたのです。ソコを押すとエレベーターが12階まで直行して扉が開いた途端、ソコには竜宮城が存在していたのです(酔ってない筈なのに私にはそんな風に見えました)。なんとも言えない良い香りとムードの有る照明とメロディーが流れている竜宮城には乙姫様が居ました。座り心地の良い椅子に座ると見たこともない酒が出てきて『水割りでいいですか?』と言われ自分でも驚くようなカン高い声で『はい』と返事していました。すると奥の方から初老の方が三名来て一緒に来た社長と笑顔で挨拶してから私に差し出された名刺を見て、頭がクラクラしてきました。CMでよく見る会社の会長達だったのです。『帰りてぇ~。帰りてぇ~よ~。オラなんも要らねぇ。要らねぇから今すぐ帰してくんろ~』と世界じゃないマンションの中心で叫びたい気持ちを押し殺して2時間が1日に感じられた長い長い地獄の時間を過ごしました。やっぱり身分相応の処で呑むべきと私は実感した別世界体験記の全てです。しかし人によっては別世界は居心地が良く話し上手な人達が王様気分、女王様気分にして嫌な事を忘れさせてくれます。ストレス社会の今日、分からなくもないとほんの少し女医に同情してしまった私でした。皆様はどのように今回の事件を感じられましたか?