高齢者の事故が後を絶たない。認知症やそもそも運動能力の低下が原因と簡単に考えては大間違いです。実は「てんかん」が原因で事故を起こしてしまう人も隠れているから注意しなければいけません。「いやいや私は『てんかん』と言われたことはないから」と他人事と考えている「あなた」は機会が有ったら一度検査をして欲しいです。脳梗塞の後遺症や認知症、年齢を重ねれば重ねるほどリスクが高くなるので高齢者は特に注意が必要ですが、激しい痙攣を起こすイメージが先行している『てんかん』は意外にも激しく無い症状が多い。「一瞬記憶が無かったことがある」「ぼーっとしていることがある」「口をペチャペチャする」「『はい』等の短い同じ言葉を繰り返す」等が実は「てんかん」の症状で有ったりする。そんな症状が家族が認識していても「まさかてんかんで」事故を起こしてしまうとは想像もつかない。アクセルとブレーキを踏み間違えと考えたり処理されてる中には、ある程度「てんかん」が隠れていることも頭に入れておくべきです。もう一度「今まで『てんかん』と言われて無いから安心では無いんです。老化していけば発作が起こり事故を起こすことが有ります」と。少し変だなぁと家族が思ったりしても医師も認知症や疲労や老化と考え、得意技「様子を見ましょう」となるのが多いと思います。脳波やMRIで専門医は参考にしますけど、やはり日頃患者の様子を見ている家族の証言が重要です。万が一「てんかん」と診断されても8~9割の人は抗てんかん薬で発作が抑えられるといいます。偏見から「てんかん」を疑うと烈火の如く怒る気持ちも分かりますけど実は「脳が有れば誰でもなる可能性がある病気」と東京都小平市の国立精神・神経医療研究センター病院の渡辺雅子精神医長も過去に話しておられました。最近転倒し易かったりと思い当たる症状が有れば「てんかん専門医」を選ぶことも選択肢に入れて下さい。