「Aという理論とBという理論を合体させると治らなかった症状が一気に改善する」ということは何度も経験してきました。勿論AもBも単独で効果を上げていましたけど合体させると更に数倍の効果になります。そしてそれが今まで「治しきれなかった」または直ぐに「再発してしまう」症状を根本的改善に導けるようになりました。例えば『顎関節症』の治療です。不都合な噛み合わせによる筋肉量の不均衡が関節円板に無理な力を加えることにより正しい関節より逸脱する。関節円板の逸脱した位置が関節内の場合は顎関節開閉が困難になり、違えばガクガクと音がします。マウスピースで治すとかマッサージをするとかストレッチをするとか落下した関節円板を元の位置に引き上げるとか。色々有りますけど結局は「異常な状態を治す」のであって「何故その状況を招いたのか」「どうすれば再発し難くなるのか」迄突っ込んでいませんでした。片噛み、頬杖を着く、寝る方向や枕の高さ等々も指導しても芳しくはありませんでした。何故なら顎関節が良い状態に改善しても全体から見れば一部分だけが不自然に正しい位置に改善しているから「正しい位置に成っている」が、その代償が歪みと成って他の症状を発生させてしまうのです。頭痛の人、肩こり、腰痛等々多岐に渡ります。本来身体は足裏~頭のテッペン迄で成り立っていますから全体を診なければ根本的な治療になりません。それなのに多くの治療機関が顎が痛ければ顎を触りと森を見ずに木を見る治療を。仕方ないと言えば仕方ないのも事実。余分な箇所の保険請求は出来ますから。でもイメージで云うと身体の治療は鉄道の線路をカーブさせるようなものですから自動車のように急に曲がることは出来ません。それは脱線=他に歪み(痛み)と成って表れます。重心バランスが乱れると外反母趾、ウオノメやタコ、巻き爪、足底筋膜炎、もルトン病、踵痛、足首痛、シンスプリント、膝痛、股関節痛、ファンネック、腰痛、五十肩、肩こり、顎関節症、耳鳴り、頭痛、めまい等々に影響します。ですから重心バランスを指導せず「その部位のみ」治療することはドミノ式に次々症状を生み出す結果となります。『蟻の一穴』のような些細な異常を見逃せば大きな異常に発展する可能性が有ります。森と木を見る治療は一人一人に時間が必要ですからシン・全快堂には良かった、やりたかった治療です。「森と泉に囲まれた~っ」って若者は知らないだろうなぁ。おしるこ飲んで頑張ろうかなぁ。