その患者様は身長164.1cm体重39.8kgでBMIが14.8という一般的には『痩せ過ぎ』で要注意のコメントが有る方でした。その患者様に対して私は脈診をして毎回「糖分が出てるので注意して下さい」と伝えてきました。一般的に考えれば少し常識はずれの指示に思えるかもしれませんが、その患者様は幸い私のことを信用していてくれている方でした。だからすんなり納得して指示を受け入れて頂けたのですが、中には「痩せているんだから糖分摂っても良いでしょう」とか「糖分で太らなきゃ」とか考えている方も居ます。そういう人に健康診断が有ったら必ず受診して下さいと伝えます。今回の方は丁度健康診断が有って受診して下さったので結果表を持参して頂きました。すると昨年迄ずっと正常値だったHbA1cが初めて「5.6」要注意の判定が記入されていたのです。その患者様が間食もせず菓子パンを含め一切甘い物を口にせず、果物さえも食べていなかったことは分かっています。それでも脈診は毎回「糖分摂取を控えるように」というものでした。ということは身体に少し異常が有る、例えば考えられるのはインシュリンの産生が少ない状況になっていると考えるのが一番妥当だと思いますけど『診断』するのは医師の仕事なので私は自分の守備範囲で可能な治療を施しました。西洋医学は素晴らしいですけど「少しだけ」東洋医学も良いところ『も』有ります。生活習慣病だけで無く、感染症や性病が蔓延する現代社会において「私は西洋医学しか」とか「いや、東洋医学だ」とかの垣根は不要です。良いところ取りで健康に成れば「それが一番いい」と私は考えていますが如何でしょうか。