病院で働いていた時に救急車で運ばれて来る急患に数多く遭遇しました。それから現在に至る迄、ずっと「男性の方が痛みに弱い」「男性の方が泣き言を言う」と感じてきました。しかし今回「痛み受容器が男女各々違って存在する」という発表がされました。長くなるので原文を読んで頂くとして、その文では「受容器が違うから男性の方が痛みに弱く感じてしまうので有って性差は無い」というものでした。しかし現場で見てきて体感的には明らかに男性の方が「ヘタレ」「ポンコツ」です(勿論私を含めて)。面倒くさいのは「男だから泣き言を言ったら駄目だ」「男だから弱みを見せたらイカン」という薄っぺらい意地や、どうでもいいプライドが邪魔をして一層「痛みの性差問題」を複雑にしていることは確かです。治療の前後で簡単な検査をすることが多いですが「倒れない程度に」「フラつかない程度に」と伝えても男性は殆んどの方が「負けまい」と身体が震えるほど力んでしまいます。研究者たちの顔を立てて百歩譲って「痛みに性差が無く受容器の違いがそう感じさせる」としても男女の接し方は変えないと厄介なことだけは確かなようです。