先日来た患者様は初診予約の電話口で数件の整形外科を回りましたが異口同音『手術しなければ痛み無くならないし歩けなくなる』と言われてなんとかして欲しいとの内容でした。来院して更に聞くと『手術しても10年後に再び手術をしなければならなくなるだろう』と言われたと。よく有る質問ですが数回来ると『あと何回来ればいいですか?』と聞かれます。保険治療では無いので決して安くありませんし時間も無駄には出来ません。私は無理強いはしたくありませんから、その質問には殆ど『自分のペースでどうぞ』と言います。『あと何回』の答えは『神のみぞ知る』領域だから分かりません。何故なら患者様が今後、どれだけ動くかは予想がつきません。もし重労働すれば無くなった痛みが再発する可能性も有ります。同時に質問の裏には経済的、時間的に、または治療が痛い、怖いとの理由で来院したくない事が往々にして有るからです(治療が痛い、怖いは男のみ)。患者様は『痛みが無い=治った』と考えますが全く違います。しかし各々の諸事情を鑑みて無責任ですが患者様に考えてもらう『丸投げ返答(自身のペースで)』をします。でも一つだけ伝えておきます。身体の使い方が間違っているから痛みが出た事を忘れないようにして下さい。関節の動かし方、筋力に対する荷重オーバー、過度の繰り返し等に原因が有り複合型も考えられます。また貯金で言えば痛み(借金)が無くなった直後は無借金であって即借金生活に戻る危険が有るのです。少し貯金が出来る迄通院すれば多少の無理が出来るようになります。一度痛みが無くなって治療せず痛みが再度発症した時は、再び痛みが無くなるまでに長期間の治療が必要になります。更に壊れてしまっているからです。週一を月二回にして暫く様子をみてから月一回にするのが理想です。痛みが無くなったとしても即完治して無い事くらい常識的に分かりそうなもんだけどなぁ。