映画『切腹』の新旧を観ました。主演旧作品が仲代達矢、新作品は市川海老蔵です。どちらも甲乙付け難い良い作品でした。旧作品はモノクロですので何とも言えない迫力が有り、カラーの新作品は敵わないと思いきや流石と思わせる仲代達矢の名演技、モノクロだという事を忘れて頭が勝手に色付けして何の違和感も無く一気に見てしまいました。相対する新作品は名優の仲代達矢氏の演技に負けず劣らず、海老蔵の鬼気迫る台詞と演技は流石という他に言葉が見付からず、歌舞伎で無く、歌舞伎に全く興味の無い私なのに『成田屋!』と画面に向かって叫びたくなる衝動に駆られるコレまた力作でした。秋の夜長に是非観て頂きたい作品の一つです。見ていない方の為に内容は詳しく書けませんが『井伊家』も「とばっちり」で可哀想とも見方を変えれば見れなくも無い。しかし武士道に反した振る舞い、人一人の命が懸かっている状況は百歩譲っても許せなかった主人公の気持ち。それを考えながら見るのも一つでは?では作品終了の後でまたお会いしましょう。本日はコレにてサヨナラ、サヨナラ、サヨナラ(by淀川長治)。
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