しかしここで疑問が生じます。米国などは『訴訟の国』という勝手なイメージが有ります。しかし米国は多民族国家の為に日本のような『暗黙の了解』が統一されておらず各々の民族によって考え方(常識)が全く違う為に、契約書と名前の付く事柄には全て事細かに決め事が書かれており、少しでも逸脱すると訴訟になるのです。だから弁護士の数も多いのです。一方過去の日本人は常識や世間体からクレイマーは少なかったのですが今まで取り扱わなかった少額の訴訟も取り上げ、また即日判決も考えるなど『今後は日本も米国のように訴訟が増える事が予想されるから弁護士を増やそう』と考え小泉首相の時に規制緩和策で弁護士が一気に増えました。しかし日本は『訴えてやる!』という悪い表現だけが先行して実際の訴訟は然程増加しなかった=弁護士の過剰状態が続いているように感じられます。では何故昔は少なかったクレイマーの増加や凶悪な事件や『煽り運転』が増えているように思えるのでしょうか?マスコミの責任も有ります。交通事故にしても殺人事件にしても件数は確実に減ってはいます。しかし日本全国で発生した事を繰り返し報道するから増加しているように思えるのです。またネット社会で誰もが特派員になり特ダネ収集に余念が有りません。その影響で正にマスコミに踊らされて、注目を浴びたい、好奇心からネットを炎上させて、それが更なる過激を生んだ結果事件に発展するケースも有ると思います。しかし現在の日本は異常です。多くの国民がイライラしています。だから誰かに不満をぶつけてストレス解消しようとしています。このような言い方は嫌いですが原因の一つは景気の低迷で責任は政治と大企業に有ると思います。現在の生涯賃金が30年の3000万円も減っているそうです。余程出来た人で無い限り、やはり貧乏は人の心を寒くします。でもコレは仕方ありませんから選挙の時に国民一人一人が責任を持って投票しなければなりません。では私達が出来る事は無いのでしょうか?せめて家族だけでも笑顔の絶えない明るい家庭を持ちたいですよね。『そんな事が出来る訳無いやろう』それが出来るんです。
つづく