最近『目眩(めまい)』を訴える患者様が増えました。先日も目眩について投稿しましたけど再びお付き合い下さい。今の季節は『風邪』もしくは『インフルエンザ』で鼻が詰まっている人が多いですよね。そしてこれからの季節は『花粉症』で鼻づまりがやって来ます。「いやいや鼻づまりじゃ無くて目眩の話でしょう?」と言われそうですが目眩は鼻づまりと非常に関係が有るのです。エレベータに乗ったりトンネルに入ったりすると耳が聞こえにくくなったり痛くなったりした経験が有ると思います。急激な気圧の変化に身体が対応出来ない為に起こるのですが、アクビをするように大きく口を開けたり唾を飲んだりすると解消されます。これは耳管咽頭口と中耳との気圧が違う為に発症するのです。そこを区切っているのが鼓膜です。鼓膜は空気の震えを敏感に感知して音が聞こえるのですが鼓膜の内外で気圧が違うと鼓膜が動かなかったり、鼓膜が強く押されて痛みを感じます。また中耳に水や血が溜まったりする人も居ます。本来は耳管という長さ4センチ弱の細い管で自然に調節されています。耳管は鼓膜の奥の中耳と耳管咽頭口を繋いでいるので嚥下すると気圧調節が出来ます。鼻と喉と耳は密接に関係しているので『耳鼻咽喉科』が有る訳で「特に子供は鼻づまりになると中耳炎になり易い」のは耳と鼻の高さに差が少ないからです。中耳の奥には内耳が有り平衡感覚を司ります(やっと結び付きました)。ですから鼻づまりの時は目眩になり易いです。しかし軽い目眩で済めば良いですが飛行機に乗ったり(航空性中耳炎)、潜水時に急激に浮上すると潜水病や目眩の危険が有ります。この場合の目眩は十数センチの水深でも溺れる事が有りますから非常に危険です。鼻づまりを治すか薬を服用して飛行機に乗ったり泳いだり潜水するようにしましょう。