患者様の中に80歳の方が居ます。その方は若い頃からずっとキツい下着を着けていました。最初はガードルだったそうですが現在はボディースーツです。断っておきますが『ガードルやボディースーツを否定しているのではありません』から勘違いしないで下さい。この患者様に限っては「ボディースーツを脱ぐと身体がスカスカで頼りない」とか「身体がダルい」とか言います。キツい下着は表現が適当では無いかも知れませんけど場合によってはサポーターやコルセットを着けているのと同じような状態になります。ですから「着てると楽で脱げない」と言われます。しかしその患者様の場合は24時間+長年の着用で完全にボディースーツに頼って筋肉が衰えている状態でした。その筋肉とは外側だけで無くて内臓が下がってくるのも支えていました。筋力の衰えを分かってもらう為に1日だけボディースーツを脱いで過ごして頂いたら尿失禁を何度も繰り返して外出はおろかトイレから出れないような状態に陥りました。不本意ではございますが尿失禁により筋力不足を自覚して頂いて納得の上でボディースーツを、とりあえずガードルにして頂き段階的に血行改善と『骨盤底筋のトレーニング』を教えて内臓下垂を自力で行ってもらう方法を選択しました。長期間のボディースーツ着用と高齢の為に簡単に骨盤底筋等が直ぐに付くとは思えません。ですからガードルは無くさず尿漏れパッドを使用しながら治療を続ける事にしました。一応泌尿器科に行けば骨盤底筋の手術が有る事を説明しましたけど拒否され自力を選択されました。骨盤筋力の低下は尿失禁だけに留まりません。子宮脱や腎臓にまで負担が掛かります。男女問わず日頃からトレーニングして下さい。